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【from Editor】GW楽しむ知恵と工夫を(産経新聞)

 間もなくゴールデンウイーク(GW)。職業、仕事内容により千差万別で、少なくともカレンダー通りの休みを取れるのは役所とか金融・証券、企業の多くのサラリーマン、またはそれらとビジネス関係にある人々といったところか。逆にスーパーなど流通業やレジャー関係のサービス業はかき入れ時となるが、社会全体的には連休モードになる。

 GWの名称は、昭和26(1951)年に獅子文六原作の映画「自由学校」がこの時期に上映され、記録的な観客動員数となったことから、映画会社が宣伝も兼ねて作成した造語といわれる。以後、一般にも使われ、いろいろな業界にも広まった。GWには言葉が生まれた当初からレジャーや行楽のイメージが込められていた。

 昭和30年代、40年代と国民は働きに働き、高度経済成長を達成した。やがて団塊の世代に子供が生まれ、クルマも購入して家族でレジャーや旅行に出かける。季節もよく、絶好の大型連休となる。その後、企業などが夏休み制度を取り入れるようになり、第2のGWがつくられた。

 一方で年間の休日もずいぶんと増えた。欧米から働き過ぎを批判され、なぜか素直にそれを反省する国民性があるのか、「国民の祝日(休日)」が増えた。企業なども週休2日制を採るところが大半となった。その関連でGWも一段と充実した。今年の年間の休日は、国民の祝日が15日、日曜日が52日、これに土曜日がどれだけ加わるか。隔週として日曜の半分26日、合計で93日。普通の企業には夏休みあり、年末年始の休日も。完全週休2日制で計算すると、年間3日に1日は休日になる。

 サラリーマンの休日はこうして拡充されてきた。そこへ未曾有の大不況が到来した。失業率は高止まりし、雇用不安は深刻だ。GWの主役である子供のいる家族、また若い人たちは楽しいレジャー計画を立てられるだろうか。「子ども手当」を軍資金に回すのだろうか。結局「安近短(安い・近い・短期)」になるのだろう。

 でも思うのは、日本人は休暇の楽しみ方がもともと下手なのではないか。仕事では、知恵を出せ、工夫を図ろうと努力をするのに、休暇への知恵や工夫がない。仕事が生きがいなのだ。個人的な趣味などが少ない。

 日本は歴史的な変革期にある。個人としても「仕事も人生。休暇も人生」と考えを新たにし、このGWに臨むのも一考ではないか。(編集委員 小林隆太郎)

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